楠美家住宅でのびん細工展が無事おわりました。2日目は雨でしたが、3日間で200人以上の来場がありました。びん細工と出会ったのが初めての方がほとんどで、幕末から戦前の100個以上のびん細工をめずらしそうに見入っていました. どうやっていれたの?・・・・ 今回の展示でこの同じ質問を何回受け答えるのだろうと思い、レジメを作りましたが、やはりその場でよむには面倒だったかもしれません。
どうやっていれたの? びん細工のちいさな不思議な世界のとりこになり、長年収集しながらずっとこたえをさがしていました。わかったときのうれしさといったら・・・・偶然にみつけたその本には、『・・・・でも、おいそれと作り方をおしえてはいけません。なぞが深まるほど、びん細工の魅力はますのですから・・・・』 とかかれてありました。教えたくない、でも知ってしまった、教えたい・・・・。 そしてもちろん教えることにしました(・・・・自分が考えた、つくったわけでもないのにすみません)。
答えがわかってあらためてながめると、日本の伝統的な技芸の多くが、このびん細工の世界に集約されていることのすばらしさや、気の遠くなるような忍耐力、そしてびんの中の世界に夢中になっている女性たちの姿が思い浮かばれて、ここにあるびん細工のひとつひとつがよりいとおしく感じられるようになりました。 きっとみなさんも同じ思いを感じたことでしょう。
江戸時代のびん細工は高級品で、一般庶民には縁の遠いものだったとのこと。明治時代になって、オランダからガラスの技術がはいり、安く作られるようになってから、女子の手工芸の一つとして、製作されるようになりました。
『 びん細工は、口が小さくふくらんだガラス瓶の中に、摘み細工、かがり毬、造花、人形などを 入れる手芸で、その作品は口から到底入れることができそうもない、大きな立体的なものが入っているという不思議なものである・・・・手品と違って、びん細工には、種も仕掛けもないそうな。そこのところが、伝統工芸たる由縁。「一口で言えば、びんの外で解体したものを、びんの中で組み立てるのですから別に、これといった種も仕掛けもありませんが、色々と工夫はされています・・・・。』 (本、ネットから抜粋)
まり、花かご、苧環(糸車?)、摘み細工、碁打ち、人形などのびん細工の作り方のレジメ は、こぎれやにあります。6月中引き続き一部展示していますのでおいでください。